琉球石灰岩は、本来淡いクリーム色(砥粉色や鳥の子色)に近い。しかし水の吸収率が高く黒カビの付着が早い為、経年と共に黒くなり美観を損ねる事もある。切肌仕上げ、ビシャン仕上げは比較的黒カビの付着が早い。割肌仕上げの石によって表面が固く付着の遅い石もあるが数年で黒くなる。本磨きと水磨きは比較的カビの付着率は低いが撥水力が落ちると付着する。
今回は、20数年の外壁と門扉の美観回復施工です。クラックや穴を埋めた形跡がありセメントで補修されているのが少し残念ですがボカシで処理して風合いを復元しています。
穴が大きい場合は、琉球石灰岩粉を用いて左官施工していきますが、黒カビの付着を防ぐには細かい粒子と特殊なコーティング溶剤を必要となります。無機質材料の為色合わせに苦労します。
琉球石灰岩は沖縄で採取できるのは限界があると思います。大事な資源ですので大切にして欲しい!
琉球石灰岩のコーティングは、撥水剤(シラン系)のみの塗布だけでは吸い込みが多い為、効果も通常の石と比べ半減します。数種類の分子のコーティング剤を石の状況よって使い分けし施工します。